2期なのか2期じゃないのか

「打鍵」という言葉とその言葉がもたらす意識への浸透がタイピング動作の”質”を拘束してしまっている気がする。
「打つ」という表現は指打ちのイメージが強すぎてどうにも固っ苦しい。
指に力が入るとその硬直がブレーキとして働くのでスピードを上げにくくなる。
だから速くタイプするためには指の力が抜け切っている必要があるわけだが、それを表現する言葉は「打つ」よりももっと柔らかいイメージを伴う言葉の方がふさわしいと思う。
「打つ」以外で使えそうな言葉は【押す】【弾く】【(キーに指を)置く】などなど。



【押す】
押すという言葉は必然「引く」という言葉も想起される。
「押す」と「引く」だとイメージ上の動作が(無意識にでも)二拍子になってしまいやや不適格か。



【弾く】
楽器と一緒。柔らかいイメージを形成するには十分。
ところで楽器の場合はスピード、リズム、強弱、それらの変動、同時打鍵、腕の移動+体の移動などなど様々な要素が要求されるために徹底した体のゆるみが必要となってくる。
タイピングは指だけで動作可能なため体がカチコチに固まりやすい。タイピング練習で体をゆるませるのは至難。
何年も楽器をやってて体全体をゆるませながら指を素早く扱える人はかなり得だろう。
自分は子どものときに多少かじっただけだから”ゆるみ”が必須。
まあタイピング関係なしに”ゆるみ”には取り組むが。
ついでに言うとタイピングが子ども有利なのは、単純に子どもであればあるほど体がゆるんでいるからだろう。
だから年をとってても体をゆるめる運動をしていれば条件は大差ないと思う。
体をゆるめるというのは想像以上に難しいが。でもゆるゆるになればなるほど体が楽に動かせるはず。




【置く】
速すぎる動作の場合は「置く」という感覚にはならないが、”重いものをそっと置く”というイメージは指・腕の脱力を促進すると思われる。
これはもうセンター・体軸・正中線という本の受け売り。内容は指の動作には全く関係ないが、この本にある”重みの意識が組織分化を促し、組織分化によってゆるんだ体がさらに重みを感じ取る”という構造は指・腕の動作にも通じると思う。



普通に「弾く」がいいかな…。
高速域になってくると指でワードを読み取っているような感覚になるので、左脳的ではなく音楽的もしくは直感的に響く言葉がふさわしいと思われる。